公認会計士の転職面接で落ちる人に共通する3つのパターン

――「話す内容」ではなく、「伝え方」で評価が決まる

はじめに

書類選考は通った。経歴にも自信がある。面接でも、聞かれたことにはきちんと答えたはずだ。

なのに、落ちた。

公認会計士の転職面接で不採用になったとき、多くの方がこう感じます。「なぜ落ちたのか分からない」と。


実は、会計士の面接は他の職種と比べて独特の難しさがあります。なぜなら、会計士の多くは一般的な就職活動を経験していないからです。試験に合格し、そのまま監査法人へ。いわゆる「面接で自分を売り込む」というプロセスを通過せずにキャリアを始めた方が大半です。


それゆえ、日々クライアントや経営層と高度なコミュニケーションを取っている方であっても、「面接」という特殊な場で自分の価値を伝えることに慣れていない。ここにギャップが生まれます。


PCPでは、面接対策として多くの会計士と模擬面接を行ってきました。その中で浮かび上がる「面接で落ちる人」には、驚くほど共通したパターンがあります。


そしてそのパターンは、スキル不足や経験不足ではなく、「伝え方」の問題に集約されます。

今回は、その3つのパターンと、それぞれの具体的な対処法をお伝えします。面接に苦手意識がある方はもちろん、「自分はちゃんと答えているつもりなのに結果が出ない」という方にこそ読んでいただきたい内容です。

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「面接で落ちる人」の共通パターン

  • パターン
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    質問に対応した回答ができていない

    最も多いパターンが、「質問の答えになっていない回答」をしてしまうことです。


    意外に思われるかもしれません。会計士は論理的な思考が得意なはずです。しかし、面接という場の緊張感の中では、話しているうちに自分が何の質問をされたのか分からなくなる方が少なくありません。


    たとえば、「転職理由を教えてください」と聞かれたとき。


    よくある失敗は、監査法人での業務内容やこれまでの経歴の説明から入ってしまうことです。背景説明が長くなり、3分近く話し続けた末に、ようやく転職理由に触れる。面接官は冒頭から「で、結局なぜ辞めるの?」と思いながら聞いているわけですから、どんなに内容が正しくても、伝わり方としては最悪です。


    面接官は、1日に何人もの候補者と面接しています。一人ひとりに集中力を注ぎ続けるのは簡単ではありません。だからこそ、「話が分かりやすい人」は、それだけで「仕事もできそうだ」と評価されるのです。


    対処法:結論→理由→結論の型を徹底する


    面接での回答は、次の構造で組み立ててください。


    まず結論を述べる。次にその理由や背景を説明する。最後にもう一度結論で締める。


    この構造を取ることで、面接官は最初に「答えの全体像」を理解できるため、安心して話を聞くことができます。


    さらに、理由や背景を述べる際には「理由は3つあります」といった予告型の整理を挟むと、話の展開が明確になり、聞き手の負担がグッと軽くなります。


    「結論から話す」は、ビジネスの基本中の基本です。しかし、面接という緊張の場でこれを自然にできる人は意外と少ない。だからこそ、事前に型を体に染み込ませておくことが重要です。

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  • パターン
    02

    質問の"裏の意図"を読めていない

    面接官の質問には、必ず聞きたいことの「裏」があります。文字通りの質問に答えるだけでは、面接官が本当に知りたいことに届きません。


    たとえば、「あなたの弱みは何ですか?」という質問。


    面接官は、あなたの短所のリストが欲しいわけではありません。本当に知りたいのは次の3つです。


    自分の弱みを客観的に認識できているか。

    その弱みに対してどう向き合い、対処しているか。

    弱みを克服しようとする主体性があるか。


    つまり、「弱み」そのものではなく、「弱みへの向き合い方」を見ているのです。


    にもかかわらず、「細かいことを気にしすぎるところが弱みです」とだけ答えて終わってしまう方が非常に多い。これでは何も伝わりません。


    「細かいことが気になる性格ではありますが、その分、重要性の判断を意識的に行うようにしています。チームの中では、自分の性格を理解した上で、確認すべきポイントの優先順位をつけるよう心がけています」。ここまで言えると、面接官は「自己理解ができている」「実務でも先回りして対応できそうだ」と感じます。


    対処法:すべての質問の奥にある「本当に知りたいこと」を考える癖をつける


    面接の想定質問に対して、「この質問で面接官が本当に確認したいことは何か?」を先に考える。その上で、質問の表面的な意味と裏の意図の両方に答える。


    この思考ができれば、「地頭が良い」「実務でも先回りできる人」という評価につながります。


    会計士は監査業務で「この数字の背景は何か」「この取引の意図は何か」と常に問いかける仕事をしています。面接でも同じ思考が使えるはずです。質問の「表面」ではなく「意図」にフォーカスする。監査で培った洞察力を、そのまま面接に転用してください。

    質問の%22裏の意図%22を読めていない
  • パターン
    03

    ネガティブな発言をしてしまう

    会計士の方は、素直で誠実な方が非常に多い。これは素晴らしい資質ですが、面接の場では注意が必要です。


    たとえば、転職理由を聞かれて本音でこう答えたとします。


    「上司との人間関係がうまくいかなかった」

    「仕事にやりがいが持てなかった」

    「会社の方針に納得できなかった」


    本人としては正直に話しているだけかもしれません。しかし、面接官の受け止め方は違います。


    「他責志向が強いのではないか」「同じような理由でまた辞めるのではないか」「組織にフィットしにくい人かもしれない」。


    面接において、ネガティブな発言は百害あって一利なしです。


    これは「嘘をつけ」という意味ではありません。事実をねじ曲げる必要はない。しかし、同じ事実を「ポジティブな理由」に言い換える技術が必要なのです。


    対処法:ネガティブな事実を、目的ベースの前向きな表現に変換する


    たとえば、「仕事にやりがいが持てなかった」という本音。これをそのまま言うのではなく、「より経営に近い立場で意思決定に関与したいという思いが強まりました」と言い換える。


    「人間関係に悩みがあった」なら、「よりオープンに議論できるチーム環境を求めるようになりました」と表現する。


    事実は同じです。しかし、伝わる印象はまるで違う。前者は「不満からの逃避」、後者は「理想への前進」として受け取られます。


    面接は「評価される場」ではなく、「自分の価値観や判断軸を伝えにいく場」です。ネガティブな事実も、あなたのキャリアに対する前向きな意志として翻訳できれば、面接官の印象は大きく変わります。

    ネガティブな発言をしてしまう

3つのパターンの根底にあるもの

ここまで3つのパターンを見てきました。もう一度整理すると、


①質問に対応した回答ができていない(結論が遅い、話が長い)

②質問の裏の意図を読めていない(表面的な回答で終わる)

③ネガティブな発言をしてしまう(本音をそのまま出す)


一見バラバラに見えるこれらのパターンですが、根底には共通する一つの原因があります。


それは、自己分析の不足です。


自分のキャリアに一本の軸が通っていれば、どんな質問にも自然に答えられます。結論から話すのは、自分の中で結論が明確だからできること。質問の意図を読めるのは、相手が何を確認したいかを想像できるだけの自己理解があるから。ネガティブ表現を避けられるのは、転職理由を「不満」ではなく「理想への前進」として自分の中で整理できているからです。


つまり、面接対策の本丸は「想定質問への回答を暗記すること」ではなく、「自分自身を深く理解し、言語化しておくこと」にあります。


PCPでは、転職面談の中で独自のキャリアコンサルシートを用いて自己分析をサポートしています。このシートでは、「なぜ公認会計士になったのか」「転職をしたい理由」「入社後にどのようなことをやってみたいか」「仕事上の強みと弱み」「他人からどんな人だと言われるか」といった問いに、口語体で、ただし本音を書きすぎない形で言語化していきます。


ここで重要なルールが一つあります。嘘は絶対にNG。しかし、本音をそのまま書く必要もない。面接で伝えるべきは「事実」であって「生の感情」ではありません。事実を、前向きな文脈で語れるように翻訳する。その作業が、自己分析の核心です。

面接の通過率を上げたい方へ

「自分ではちゃんと答えているつもりなのに、なぜか面接に落ちる」

「自己分析はやったけど、言語化が苦手」

「質問の意図が分からず、的外れな答えをしてしまう」


もしこうした悩みがあるなら、一人で抱え込む必要はありません。


PCPでは、会計士のキャリアと面接傾向に熟知したエージェントが、模擬面接を通じてあなたの伝え方の改善ポイントを明確にお伝えしています。


面接は才能ではなく技術です。正しいやり方さえ身につければ、誰でも通過率を上げることができます。


そして、面接の準備をすることは、実は転職だけでなく今後のキャリア全体に効く自己投資でもあります。自分を言語化する力は、クライアントとの折衝でも、社内での提案でも、将来の経営参画においても、必ず役立つスキルです。


面接を「評価される場」ではなく、「自分の価値を伝えにいく場」に変えること。その準備を、一緒に始めてみませんか。

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無料相談のご案内

株式会社PCPは、公認会計士による公認会計士のための転職エージェントとして、専門性と実践力を融合した支援を提供しています。

3つの特徴

#01

会計士によるキャリアコンサル

株式会社PCPは、監査法人出身かつ事業会社でのマネジメント経験を有する会計士がキャリアコンサルティングをさせていただいています。 求職者様と同じ会計士としての視点でお話を伺えるため、それぞれ求職者様ごとの会計士としてのキャリアプランを想定しながら、より適切なアドバイスができます。また、事業会社でのマネジメント経験も有しているため、採用企業のマネジメント層の視点をもって求めているスキルや資質などについて、より適切なアドバイスができます。 会計士が監査法人から他業種に転職するにあたって留意すべきポイント、他業種から監査法人に転職するにあたって留意すべきポイントはそれぞれ異なります。それらの留意すべきポイントは、実際に会計士として監査法人で働いた経験を有する者、他業種で働いた経験を有する者でないとなかなか語ることは難しいものです。

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#02

会計士特化の自己分析サポート

より納得度の高い転職を実現するためには、自己分析をするべきであると考えています。 弊社では独自で考案した「キャリアコンサルシート」を用いて、求職者に寄り添って自己分析をサポートしていきます。 自己分析はひとりでやるには限界があります。 わたしたちが第三者的な立場でアドバイスをさせていただくことで、ひとりでは見えてこなかった“気づき”を得ていただくことが出来ます。

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#03

会計士専門の ​​​​​​​性格タイプ別診断

大学との共同研究でつくりあげた会計士専門の性格診断ツール(※)によって、会計士の性格タイプごとのキャリア情報を集積しています。

これにより性格タイプごとの統計データを分析し、あなたの性格タイプにあったキャリア形成に関する情報をご提供します。

この性格診断ツールは会計士の約10人に1人が利用しています。

※ 弊社グループ会社である(株)CPAコンパスが運営する会計士専門メディア「会計士の履歴書」の性格診断ツールを利用します

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CPA AGENT

コンサルタント

どんな働き方があるか話を聞きたい方、キャリアパスを考えたい方、今すぐ転職相談したい方も、下記お問い合わせからご連絡ください。

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    代表取締役

    2008年合格後、監査法人にて多様な業種の監査や内部統制業務を担当し、2011年に株式会社PCPを創業。その後は事業会社の管理部長や経理財務マネジャーとしてIPO準備や決算早期化をリードし、自らの経験をもとに会計士のキャリア支援を担っています 。

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    大阪事務所所長

    2009年合格後、成学社にて経理課に従事し、連結決算や開示対応などを担当。その後、複数のビジネス領域で経営・財務を統括し、2016年よりPCP大阪所長として、会計士の多様なキャリア支援に従事しています。

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この記事は私が書きました

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執筆者紹介

【執筆者 桑本 慎一郎】株式会社PCP代表取締役


2008年合格後、監査法人にて多様な業種の監査や内部統制業務を担当し、2011年に株式会社PCPを創業し、公認会計士専門の転職エージェントとして15年を迎える。その後は事業会社の管理部長や経理財務マネジャーとしてIPO準備や決算早期化をリードし、自らの経験をもとに会計士のキャリア支援を担っている。

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